2019年1月15日火曜日

中牟礼貞則(g).安藤信二(ds).吉野弘志(b)@新子安Cafe daining&Barしぇりる

1月14日は、中牟礼貞則(g).安藤信二(ds).吉野弘志(b)@新子安のCafe daining&Barしぇりるを聴いてきました。


1曲めは、ホーギー・カーマイケルが作曲した Skylark
中牟礼貞則(g)のしっとりとしてシンプルなサウンドのテーマ提示に続いて、安藤信二(ds).吉野弘志(b)が加わり、ゆったりしたテンポで曲想が広がります。
中牟礼貞則(g)の滋味あふれるギターサウンド!


吉野弘志(b)の軽やかに歌うベースソロ!
中牟礼貞則(g)の美しいカデンツァで曲は締めくくられます。
問わず語りで、85歳の中牟礼貞則(g)が自分はビバップの生き残りと言うお話をされました。戦争中、中牟礼貞則(g)の小学校の頃ビバップは全盛期を迎え、中学生になってジャズを聴き始めた頃ビバップは円熟しました。それ以来、ずっと私はビバップに支配されてきたとのこと。
ジャズの演奏パターンはほぼ10年おきに変遷していったが、現在は、ビバップに対する拒否反応は無くなりましたと語ります。
2曲目はチャーリー・パーカーとはひと味違うバップを展開したジョン・ルイスの作曲した、2 Degrees East- 3 Degrees West
パシフィックに録音された名作「グランド・エンカウンター」の中の一曲です。
かっこいいギターの開始で、シングルトーンのテーマ開示から暖かいサウンドのフレーズ展開!!
安藤信二(ds)のドラムが心地良いグルーブを刻みます。
吉野弘志(b)のつややかなサウンドのベースソロ!


中牟礼貞則(g)のギターはめざましくフレーズが展開していきます。
三者のお互いの音を聴き逢い、対話する四小節交換が聴かせます!!
3曲目はマイ・ファニー・ヴァレンタイン
中牟礼貞則(g)のギターが静にバースを開始して美しいテーマを奏でます。
吉野弘志(b)のベースと安藤信二(ds)のドラムがそっと入ってきて曲は広がります。
中牟礼貞則(g)のギターソロが絶妙なフレーズを次々に描き出します。
吉野弘志(b)のアルコのソロが美しくバラードを歌い上げます。
安藤信二(ds)のドラムが要所要所で決めていきます。


4曲目はMy Old Flame
吉野弘志(b)の美しい音色のベースソロから始まり、重く太い音色でテーマを開始し、中牟礼貞則(g)のギターがそれに美しく絡んでいきます。
絶妙なコードワークとシングルトーンの旋律が広がります。
安藤信二(ds)のブラシがしっとり寄りそっていきます。
吉野弘志(b)のベースソロがじっくり歌い上げます。
5曲目はアストル・ピアソラの忘却(oblivion)
中牟礼貞則(g)がテーマを軽く口ずさみ、コードを奏で、美しい叙情的なテーマを開始し、吉野弘志(b)のベースと安藤信二(ds)のドラムがそっと加わり、深く沈潜するような美の世界を広げます。


中牟礼貞則(g)のギターは一層深く曲の世界に没入していきます。
安藤信二(ds)のアンニュイな雰囲気のドラムが美しい。
吉野弘志(b)のベースソロも叙情味深い美しいサウンドです。
2セット目
中牟礼貞則(g)さんは3月3日に86歳を迎えると言うおめでたい話から始まって、
セロニアス・モンクの作品でパノニカ
中牟礼貞則(g)のギターがそっとテーマを提示しますが、意表を突くフレーズ展開を繰り広げていきます。
とてもクールな感じのギターワークが聴かせます。
2曲目はスタンダードで Here's That Rainy Day
中牟礼貞則(g)が安藤信二(ds)に「叩きたいと思ったところから入ってきて」と語り、ギターでバースを奏で始めます。
リズミカルで美しいギターソロに呼応して、安藤信二(ds)のドラムが粋に入ってきて、吉野弘志(b)のベースも絡みます。


中牟礼貞則(g)のめまぐるしい展開を見せる凄絶なギターソロ!!
吉野弘志(b)のリズミックで深い音色のベースソロ!!
安藤信二(ds)のスネアの乾いた音色のサウンドがカッコイイドラムソロ!!
中牟礼貞則(g)の美事なコードワークで曲はカタルシスに!!
3曲目は、チャーリーヘイデンの作曲でジムホールと一緒にやった First Song
中牟礼貞則(g)のギターがワンコーラス美しいテーマをつむぎだします。
吉野弘志(b)のベースと安藤信二(ds)のドラムがそっと入ってきます。
中牟礼貞則(g)のめくるめく展開のギターソロは、予測不能な方向に進み、息を呑む美しいフレーズが現れます。
吉野弘志(b)のベースが深く沈潜し、静謐な美そのもののソロを奏でます。
4曲目は、Sam Rivers作曲の Beatrice
中牟礼貞則(g)がかっこよくテーマを開始して、ソロフレーズがめまぐるしく展開していきます。
安藤信二(ds)のドラムがここで煽る煽る!!


中牟礼貞則(g)の息を呑む緻密なラインの素晴らしさ!!
吉野弘志(b)のベースの唸るソロも圧倒的です。
5曲目は、中牟礼貞則(g)のリクエストで吉野弘志(b)のベースソロ!!
モンゴル民謡から「牧歌」


吉野弘志(b)のアルコが、美しい音色と深い響きでソロを開始し、西洋の平均律ではない独特の旋法の音色で、音世界を美しく構築していきます。
安藤信二(ds)のパーカッションがそっと寄りそって、世界を広げていきます。
リズミカルなボーイングが熱く展開して
聴衆の目前に別の世界を繰り広げました。
6曲目はMichel Petrucciani 作曲の "Morning Blues"
中牟礼貞則(g)がいきなりペトルチアーニ節満開のメロディーを紡ぎ出していきます。
スローテンポで弾き始めて、音の粒子が吹き上がるように広がっていきます。
吉野弘志(b)のベースと安藤信二(ds)のドラムが絶妙に微妙に絡みじっくり歌い上げていきます。
中牟礼貞則(g)の目の覚める展開のソロから圧巻のエンディング!!


あっという間の2ステージでしたけど中牟礼貞則(g).安藤信二(ds).吉野弘志(b)の三者の素晴らしいサウンドと絶妙なコラボを堪能した一日となりました。
新子安のCafe daining&Barしぇりるも初めて伺いましたが、駅から至便で居心地のいい空間で、お食事も美味しいというなんとも良いスポットでした。


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