2019年4月7日日曜日

北島佳乃子(pf)デュオwith 金森もとい(b)@小川町リディアン

4月5日は、小川町リディアンで北島佳乃子(pf)デュオwith 金森もとい(b) を聴いてきました。


小川町リディアンは初めてお邪魔しました。開店時から気になっていたのですが、スケジュールの巡り合わせがうまくいかなくて。
ようやく、北島佳乃子(p)のライブというベストのタイミングで伺いました。とてもいいお店でした。時間帯もサラリーマンに優しいし。


北島佳乃子(p)は、初めて聴いた時に、私の愛する「いわゆるひとつのハードバップライク(^_^;」で、味わい深く演奏する素晴らしいピアニストとして驚いたのでした。
多分そこで留まるようなひとではないのですが。
さらに、美しいシングルトーンで切れ味鋭くカッコイイフレーズを繰り出しながら、小気味いいリフやトリルを織り交ぜたり、
軽快なブロックコードをびしびし決め、
粋な左手のアクセントを素晴らしいタイミングで決めたりと、
ベテランピアニストでもかくやとおもわれる多種多様な必殺技に驚きました。
とても若手とは思えない粋なセンスです。
そんな北島佳乃子(p)の真価をデュオwith 金森もとい(b) で聴きたいと駆けつけたのでした。


1曲目は、 Sippin' At Bells マイルス・デイビスの作品とされているようです。パーカーという話も。
SONNY CLARKの凄絶な演奏で有名です。ちなみにベルズウイスキーをちびちびという意味ですかね。
冒頭から北島佳乃子(p)の紛れもないハードバップソロが美事にグルーブして展開して行きます。
金森もとい(b)の美しい音色のビートの効いたベースソロ!



2曲目が、北島佳乃子(p)のオリジナル曲で、
Sometimes I Feel
ロマンチックなイントロから、ストレートで美しいバップライクなテーマが開示され、ハードバップが舞い降りたかのようなめざましい展開のソロ!!
輝かしいシングルトーンがころころ鍵盤上を舞い踊ります。ここで印象的な左手のアクセントを小粋に決め、そのまま、目を見張るブロックコードの圧倒的な展開!
金森もとい(b)のリズミックに決まるベースソロ!
3曲目は、On Green Dolphin Street
印象的な左手のトーンを響かせて、それがいつの間にか
おなじみの美しいテーマに移行して行きます。
リズミックな展開で、アーシーな雰囲気漂う粋なソロ!!
カッコイイフレーズがびしびし決まっていきます。



金森もとい(b)の太い音色のソロはヒートアップして圧倒的な超速展開を見せます!!
4曲目は、バラードで
My Ship クルト・ワイル作品
サティー風なイントロで金森もとい(b)のアルコの美しい響き



北島佳乃子(p)が美しい静謐なテーマをしっとり歌います。
北島佳乃子(p)がクリアなトーンでじっくり歌い上げます。美しいフレーズ展開に、トリルを小粋に混ぜて、さらには飛翔するブロックコードによる圧巻のフレージング!
5曲目は、What is this thing called love コール・ポーター作品
北島佳乃子(p)は、小粋なイントロから入りおなじみのテーマを歌います。
美しいシングルトーンがグルービーなフレーズを次々に繰り出します。
ここでも小気味よいブロックコードの名人芸を繰り出してきます!!
あいだにちょっと挟む小粋なリフの洒脱さ!!
金森もとい(b)のグルーブ感溢れるベースソロ!!
2セット
1曲目 Estate (Bruno Martino作品)
北島佳乃子(p)は、ロマンチックなイントロから開始し美しいテーマを歌い上げ、
硬質なリリシズムをたたえたソロを繰り広げます。
美しい旋律を紡ぎ出していき、きらめくオクターブのアクセント!!



金森もとい(b)の味わい深い慈しむようなベースソロ!
2曲目は、北島佳乃子(p)のオリジナル曲で
エロールズ・ドリーム
偉大な個性派ピアニストのエロール・ガーナーにインスパイアされたそうです。
北島佳乃子(p)の粋なセンスの源流の一つはそれかと思いました。話の中でレッド・ガーランドがでたり、ソニー・クラークを取り上げたりと、あの粋な必殺技はここらの影響もあるのかも。私の敬愛するピアノスタイリスト達を聴いてくれているのがうれしい。
曲は、北島佳乃子(p)のいきなりのバックビートの効いた小粋なテーマで開始し、かっこよく跳躍する右手から繰り出されるシングルトーンの味わい深い旋律に、ブロックコードの格好良さが決まりまくります。



金森もとい(b)のじっくりと力強く歌う名技ソロ!
3曲目は、Up Jumped Spring
小粋なイントロからおなじみのテーマが可憐に弾かれ、
ベースが美しいテーマ旋律を弾き
北島佳乃子が味わい深い美しいフレーズを次々に繰り出して行きます。
金森もとい(b)の切れ味鋭いベースソロ!
4曲目は、やはり季節の曲で
Spring can really hang you up the most
金森もとい(b)のアルコベースの美しい旋律から入り、
北島佳乃子(p)のピアノがテーマを震わせていき、春の暖かい日差しのような柔らかいフレーズのソロを繰り広げます。



5曲目は、Hallucinations   
Bud Powellの名演で有名です。
北島佳乃子(p)のいきなりのビバップ開始!!
炸裂するビバップフレーズが圧巻です。
オクターブを交えて、さらに鍵盤を駆け巡る、めくるめくフレーズの連続のバップソロ!!
左手の粋なアクセントと右手のコントラストが粋です。
金森もとい(b)の超速でありながら緻密な旋律があふれるベースソロ!!



聴衆のやんやの声に応えてアンコール!!
If You Could See Me Now
北島佳乃子(p)の華麗でダイナミックなイントロから入り、
おなじみの美しいテーマに移行し、
美しいトーンでじっくり、しっとり歌い上げて行きます。
金森もとい(b)の太い音色で美しく歌い上げるベースソロが圧巻です。



あっという間の2ステージでしたが、北島佳乃子(p)の素晴らしいピアノと金森もとい(b)の超絶ベースプレイ。二人の息のあった演奏を満喫した一夜となりました。
また、この二人を是非聴きたいと思いながら帰り道を歩きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿