2019年5月20日月曜日

守屋純子オーケストラ@六本木サテンドール

5月14日は、守屋純子オーケストラ@六本木サテンドールでした。


素晴らしい守屋純子作・編曲作品を堪能しました。
メンバーは、
守屋純子(P, Arr)、納浩一(B)、加納樹麻(Drs)、岡部洋一(perc) 
サックス:近藤和彦(AS, SS)、緑川英徳(AS)、岡崎正典(TS)吉本章紘(TS)、Andy Wulf (BS)
トランペット:佐久間勲、木幡光邦、奥村晶、岡崎好朗
トロンボーン:佐野聡、佐藤春樹、東條あづさ、山城純子(B- TB)

第1部は、

1.MONKEYS IN WITHERED TREE 枯木猿猴図 (守屋純子作品)
長谷川等伯の枯木猿猴図にインスパイアされた作品です。
明るいリズムのユーモラスな感じの曲で岡崎好朗(tp)と佐野 聡(tb)の流麗なソロ!

2.家康公組曲から三河武士魂 Samurai Spirit of Mikawa Warrior (守屋純子作品)
トロンボーンの提示部からSAX陣につながり印象的なテーマの提示、守屋純子のリリシズムあふれるピアノで美しいメロディーが醸し出されます。
吉本章紘(ts)の際立って美しいソロ。
SAX陣が分散して美しいテーマを演奏します。
守屋純子によれば徳川家康を支えて亡くなった三河武士が、それぞれ登場して語るというシチュエーションだそうですが、それは能の世界のような幽玄な音楽でした。

3.DEAR OSCAR
オスカー・ピーターソンのスイングへ捧げた楽しくかっこいいいテーマの作品。
守屋純子(p) 、納浩一(b)、加納樹麻(Drs)、岡部洋一(perc)のピアノトリオ+oneでスインギーなテーマは開始し 、
緑川英徳(as)の目の覚めるようなグルーブのソロ展開!
岡崎好朗(tp)のスムースなラインが素晴らしいトランペットソロ!
奥村晶(tp)の歌いまくるフレーズ !!
この三人の火花散るソロ回しが印象的でした。
アンサンブルとピアノのコールアンドレスポンスが聴かせます、


4. African Flower  (Duke Ellington作品)守屋純子(p) アレンジ
納浩一(b)のじっくり力強く歌うベースソロから曲は開始し、
木幡光邦(tp)の粋な節回しのトランペットソロ!
岡部洋一(perc)のパーカッションが繊細な音色からダイナミックなリズムまで圧巻のパーカッションソロで曲の世界を広げます!
スローテンポでアンサンブルがテーマを演奏し、
近藤和彦(as)のアルトがゆったりしたテンポで入魂の美しいフレーズのソロ!
木幡光邦(tp)のトランペットが奥深い音色でじっくり歌います。

5.Prince Of Darkness (Wayne Shorter作品)守屋純子(p) アレンジ
アップテンポで守屋純子(p)ピアノトリオ+岡部洋一(perc)で曲は開始し、
素晴らしいアンサンブルのテーマ開示!
吉本章紘(ts)の強烈に歌いまくるテナーソロ!
佐藤春樹(tb)のグルーブ感溢れるトロンボーンソロ!!
サックスセクションのアンサンブルが決まっている!!
これにトランペット陣とトロンボーン陣が重なってかっこよくて美事なハーモニーが広がります。





第2セット

1.All The Things You Are  (ジェローム・カーン作品)守屋純子(p) アレンジ
スタンダード作品と言えばこれでしょうということで守屋純子(p) が新たにアレンジした作品。
複雑な変調と変拍子が特徴的なアレンジでした。
ゴージャスなアンサンブルがテーマを奏でます。
近藤和彦(as)のソプラノサックスが、クールな叙情あふれるソロを繰り広げます。
守屋純子(p) のピアノソロがそうくるかという感じで変拍子を繰り入れてグルーブ溢れるソロ展開!!

2.ブルース フォー ハヤブサ2(守屋純子作品)
JAXAの小惑星探査機「はやぶさ2」のプロジェクトにインスパイアされて作曲したそうです。
長い一人旅がテーマ。
木幡光邦(tp)のプランジャーを駆使した圧倒的なブルージーなソロ!!
サックス陣を中心にブルース感溢れるテーマを開始し、
トランペット陣とトロンボーン陣とのハーモニーが美事です。
緑川英徳(as)のアルトがブルージーで奥深い感覚の強烈なソロを繰り広げます。
山城純子(B- TB) の滋味溢れるベーストロンボーンソロが美しい。

3.ブルース THREE + TWO (守屋純子作品)
ミディアムテンポで曲は開始し、
岡崎正典(ts)のテナーがリズミカルにソロを開始し、大きなスケールで歌いあげます。
佐野 聡(tb)のトロンボーンソロがはじけるようなサウンドでソロフレーズを紡いでいきます。

4.A NEW DIMENNSION (守屋純子作品)
平成から令和に変わるという新しい局面にインスパイアされて作曲したそうです。
岡部洋一(perc)の幽玄な感じのパーカッションの響きから曲は開始し、
ゆったりしたテンポで叙情的なテーマを奏でます。
Andy Wulf (BS)の太い音色でゆったり歌うバリトンサックスソロ!
岡崎好朗(tp)の切々と歌うトランペットソロ!

5.Walking Down The Nakamise Street(守屋純子作品)
浅草の仲見世のにぎわいをモチーフにして作曲した作品です。
加納樹麻(Drs)のスリリングでダイナミックなドラムソロから曲は開始し、
アンサンブルが陽気でハッピーなテーマを奏で、
守屋純子(p) のピアノのアクセントが効果的に入り、
奥村晶(tp)の輝かしい音色の切れのいいフレーズを繰り出すトランペットソロ!
吉本章紘(ts)の気迫溢れるスリリングな展開のテナーソロが素晴らしい。
奥村晶(tp)と吉本章紘(ts)の火を吐くような熱いソロの応酬が聴きものでした!

アンコールは、
Charlie/チャーリー (守屋純子作品)
CHARLIE PARKERのWithStringsなどの美しいサウンドに主眼をおいたバラードライクな美しい曲
5人のサックスセクションのみが起立してリズムセクションとともに美しいメロディーで曲は開始し、
近藤和彦(as)、
緑川英徳(as)
吉本章紘(ts)
アンディー・ウルフ(bs)
とメロディーを紡いでいき、
緑川英徳(as)の泣けてくるようなアルトの凄絶なソロ!
そして、アタックの効いた強烈なフレーズのブロー!!
近藤和彦(as)のアルトがじっくりと歌い上げるビバップソロ!
アンディー・ウルフ(bs)のゆったりした音色でしっとり歌うバリトンソロ!
吉本章紘(ts)が熱いサウンドで素晴らしいラインのテナーソロを聴かせます。




あっという間の2ステージでしたが、守屋純子(p) の作曲・編曲作品の素晴らしいビッグバンド演奏に酔いしれ、
それぞれ第一戦で活躍するスターソロイストのソロに圧倒された熱い一夜となりました。

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