2009年2月14日土曜日

都市へ仕掛ける建築 ディーナー&ディーナーの試みを観て

東京オペラシティアートギャラリーで開催されている「都市へ仕掛ける建築 ディーナー&ディーナーの試み」を観てきました。

"http://www.operacity.jp/ag/exh102/index.html"


上記のサイトから一部引用させて頂くと
>>「建築家の視点と思考をたどる展覧会
スイス・バーゼルを拠点にヨーロッパ各地でプロジェクトを展開するディーナー&ディーナー(D&D)は、父マルクス・ディーナー(1918-1999)の事務所を息子ロジェ・ディーナー(1950ー)が引き継ぎ、主宰している設計事務所です。新築・改築を問わず、建築は現存する都市の一部にならなければならないと考えるD&Dの作品は、建築家自身のスタイルを商標登録のように掲げた個性の強い建築とは際立った対照を見せます。周辺環境を丹念に分析しながら設計される建築は、都市になじんで一見匿名的です。それぞれの状況に意図的に埋もれるように建つその建築は、都市の記憶をたぐり、その現在の活動を読み、人びとが建築と都市の関係に新しい意味を発見することに手を貸す存在となるべく、都市に対して内部から微妙なパルス(振動)を発生させています。」>>


ロジェ・ディーナーが自己のプロジェクトを「都市になじんで一見匿名的だ」と語る信念には納得です。ベルリンやポツダムなどの再開発での過去から未来へつなぐリンクを持った文化モニュメントのような街の再開発は、日本での、ひたすら既存のものを破壊しつくした更地の上に、建築家のエゴにみちた自己主張のつよいガラスとコンクリのバベルの塔とその敷地のような再開発とは好対照です。この展覧会は、色彩を廃した模型と2D図面が中心ですので門外漢にはちょっと厳しいですが、このプロジェクト群の訴えている街への憧憬、過去を認識した文化意識が読めるときわめて興味深い展示であることがわかってきます。
建築系ラジオでの解説も興味深いです。
http://radio.tatsumatsuda.com/2009/02/22d.html

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