2019年12月14日土曜日

秘湯感ライブ 纐纈雅代(as)、スガダイロー(p)、斉藤良(ds)、福原千鶴(鼓)、EU子(vo)@新宿ピットイン

12月13日は、新宿ピットインで、秘湯感ライブでした。


メンバーは、纐纈雅代(as)、
スガダイロー(p)、
斉藤良(ds)、
福原千鶴(鼓)、
EU子(vo)。
ファンタジックな世界観に包まれたフリーインプロの素晴らしい演奏!
纐纈雅代(as)の激烈な鋭いアルトとユーモラスなナレーション!
スガダイロー(p)の圧巻のフリーインプロの美感溢れるピアノ!!
斉藤良(ds)の化学反応するドラミング!
EU子(vo)のコケティッシュな味わいのボーカル!
福原千鶴(鼓)の支配的な鼓とかけ声の圧倒的な世界!!
ラストナンバーのハートの火をつけてまでの全員の燃え上がるソロとアンサンブルはすさまじいものでした!!


2019年12月5日木曜日

尾田悟メモリアルライブ開催! @Bflat赤坂 2019年12月29日

尾田悟メモリアルライブ開催! 
12月29日(日)Bflat赤坂で、
三木俊雄 & 浜崎航 ダブル・テナー with 守屋純子トリオ
〜尾田悟さんを偲んで〜
三木俊雄(ts), 
浜崎航(ts), 
守屋純子(p), 
高瀬裕(b), 
高橋徹(ds).
この豪華メンバーで行われます!


写真は、2009年の4テナーズのものです。


https://www.youtube.com/watch?v=olsnDRRkDMw 

2019年10月10日木曜日

お茶の水ナル50周年アニバーサリー 海野雅威トリオ 海野雅威- piano 
吉田豊 - bass 
海野俊輔 - drums

10月7日は、
お茶の水ナル50周年アニバーサリー 海野雅威3DAYS 3日目
海野雅威- piano 
吉田豊 - bass 
海野俊輔 - drums 
超満員でした。


 海野雅威(p)は、すさまじいテクニックと豊かな歌心あふれる天才ピアニストとして衝撃的なデビュー以来、日本を代表するピアニストとして活躍中に、渡米した。
私は、何となく武者修行にでているのだろうと思い込んでいていました。
一時帰国した海野雅威(p)に、何気なくいつ頃帰国するの?と質問したところ、
「米国でずっとやっていくんです」と返答され、思わず、そんなと絶句したことを思いだします。
それから11年がたちました。
米国では、ベティー・カーターを皮切りに、高名なミュージシャンと共演を続けるなど大活躍。
最近では、ロイ・ハーグロープグループのレギュラーピアニストとして世界中を飛び回っていました。
渦巻く熱気の中に無言でトリオが登場。
そのまま、海野雅威のソロで演奏が静かに開始。
流れるような美しいピアノサウンド!
スタンダードを連続してメドレー形式で演奏。

今夜も、昨年のロイ・ハーグロープグループ同様、MCなしで走り抜けるのか!

あの時も、全ての時間を演奏に打ち込んで、演奏者とお客様と共有したいという切実な思いのような意思をロイ・ハーグロープ(tp)や海野雅威(p),メンバー全員から感じました。

それから半年後にロイが天に召されるとは思いもしなかった。
海野雅威にとっては、どんなにショックなことなのか想像するだに悲しい日々でした。

そして、まさに今、ナルで、目前でまた、ひどく切実な感じでピアノを奏でる姿に強い感銘を受けました。



海野雅威は、衝撃的なデビュー時から、その超絶技巧に裏打ちされた伝統的なジャズピアノスタイルで、圧巻の音楽を紡いでいくさまは、ニューヨークに移住して11年でさらに洗練されたようです。

さらに、当夜の鬼気迫る演奏からは、何かから解き放されたような自由を感じました。ジャズの本場で、連夜活躍している実績から来るものなのか、わかりません。

素晴らしいステージを繰り広げ、スタンダード中心にいろんなナンバーを演奏しましたが、そんな曲がどうというより、海野雅威の音楽の溢れる渦潮に巻き込まれて翻弄されている自分がいることに気づきました。

ダイナミックでグルービーなプレイから、驚くほどコントロールされたピアニシモからそっと歌われる美しいメロディ達!
かと思うとYou Don’t Now What Love Isでの息を飲む美しいソロ展開!

そして、何とモーニンを勢いよく始める海野雅威の、目も見張る凄まじいブロックコードの連打で、これぞ、ハードバッブの魂!!
ボビー・ティモンズへの熱いリスペクトが心に届きます。

何曲か後には、何と枯葉を演奏します。
ゆったりしたテーマから始まる演奏は、トリオの全身全霊を込めた熱い思いが噴出します。
嫌というほど聴いた枯葉ですが、これほど鳥肌が立つほどスリリングな展開を聴くのは初めての経験で思わず震えてしまいました。 

吉田豊 - bass の美しい音色と重厚なプレイにため息をつき、

海野俊輔 - drums の繊細なサポートに、パワフルなソロに圧倒されました。

そう、海野俊輔が、今回の来日公演のサポートを行ったそうです。感謝、感謝です!
あっという間の2ステージでしたが、ジャズを生きる人の生き様そのものを音楽で見せつけられるようなライブでした。

海野君の最後の挨拶で立ち見のお客様の中にベースの名手の金森もとい、素晴らしいピアニストの北島佳乃子夫妻や、高橋徹ドラム師匠も遊びに来ていることに気づきました。
素晴らしいライブありがとうございました。

10月9日、海野くんは、8日間の滞在を終えて、ニューヨークではなく仕事の関係でブラジルに向かって出発しました。

追伸、海野君は、12月に、アメリカの超有望ボーカリストと再来日する予定だそうです😊
写真は、海野雅威の米国録音の新作CDです。グルービーでダイナミックで美しいソロに溢れた傑作アルバムです。









2019年9月12日木曜日

9月5日、原川誠司 (as) 北島佳乃子 (p) 金森もとい (b) 田井中福司 (ds)@高田馬場コットンクラブ

9月5日、原川誠司 (as) 北島佳乃子 (p) 金森もとい (b) 田井中福司 (ds)@高田馬場コットンクラブを聴いてきました。
原川誠司 (as)が、ニューヨーク在住40年になるグルーブマスター、田井中福司 (ds)を招いてのライブです。
さらに、北島佳乃子 (p) 金森もとい (b) 田井中福司 (ds)のトリオは、2019年5月にニューヨークで新作CD「Long Way To Go」を録音したばかりの息の合ったリズムセクションです。

1曲目は、Star Eyes
2曲目は、I've Never Been In Love Before
3曲目は、北島佳乃子(p)のオリジナル作品で、Soul Snappy
4曲目は、思い切りスローテンポのバラード解釈のCherokee
など

2セットは
1曲目は、エリントンナンバーで、In a Mellow Tone
2曲目は、セロニアス・モンク作品で、Blue Monk
3曲目は、スタンダード(曲名失念)
4曲目は、原川誠司 (as)がニューヨークヤンキースタジアムの思い出を語ったあとで、思いっきりビバップ風にアレンジしたTake Me Out to the Ball Game
など

原川誠司 (as)の芯のある輝かしい音色が素晴らしいアルトソロ!
バップチューンでの圧倒的な速度で繰り出すグルーブなフレージング!!
スタンダーでの歌心あふれるソロ!
Blue Monkでのブルースフィーリングにあふれた圧巻のアルトソロには感銘を受けました。

田井中福司 (ds)のこれぞバップ・ハードバップというドラミングの絶妙なバッキング
時折見せるソロイストを思いきり煽るアクセントの格好良さ!
グルーブ感あふれ、ユーモラスでパワフルな圧倒的なドラムソロに息を呑みます!!

北島佳乃子(p)の歌心あふれるピアノソロ!
スリリングでグルーヴィーに、ころころ転がるシングルトーンに、
ここぞと言うときにびしばし決めるブロックコード!!
スケール感豊にピアノをフルトーンでスイングし、ロマンチックに美しいメロディーを紡いでいきます!

金森もとい(b)の太い音色で風格あふれるベースサウンドのずっしりしたバッキング!
ベースソロでは、その超絶技から歌心あふれる美しいサウンドを奏でていきます。

聴衆の歓呼に応えてアンコールは
Bye Bye Blackbird
四者が思い切りスイングしまくり、
最後は聴衆が一体になって、サビをコーラスして盛大にエンディングとなりました。
スタンダートに、バップに、ブルースにと、このグループの素晴らしく熱い演奏を堪能した一夜となりました。

8月9日、北島佳乃子(pf)& 金森もとい(b) Duo!! @神田Lydian

 8月9日は、北島佳乃子(pf)& 金森もとい(b) Duo!! @神田Lydianを聴いてきました。


ニューアルバム LONG WAY TO GO(北島佳乃子(p)、金森もとい(b)、田中井福司(ds)、2019.5.10.ニューヨーク録音)を発表して
乗りに乗っている北島佳乃子(p)と絶妙の呼吸を見せる相方の金森もとい(b)の久しぶりのデュエットです。





1セット
1.You're My Everything
ミディアムテンポではずむ美しいベースサウンドに乗って、
北島佳乃子(p)の慈しむように歌うピアノソロ!
2.Lotus Blossom (作曲:ビリー・ストレイホーン)

金森もとい(b)のベースをフーチュアして、
ベースの分厚いサウンドでテーマを開示して、
北島佳乃子(p)が美しいメロディーを奏で、味わい深いソロを繰り広げていきます。
金森もとい(b)の息を呑むほど美しいベースソロ!!






3.The Things We Did Last Summer
じっくりしたテンポで印象的なテーマを奏で、
ピアノソロはしっとり歌いながら次第に熱をおび、
目もくらむようなシングルトーンの冴えに、絶妙に決めるブロックコード!!
4.Embraceable You
北島佳乃子(p)のピアノは、しっとりしたピアノソロから曲は開始し、
ゆったりとテーマを歌い上げ、ビート感溢れる展開のソロを繰り広げます。
5.Yours Is My Heart Alone
小気味よいアップテンポで曲は開始し、
北島佳乃子(p)のグルーブそのものと言ったピアノソロの展開!
カッコイイリフをまじえて、息の長いフレーズを繰り広げます。
金森もとい(b)の素晴らしいビートに乗った美事な指使いの圧巻の超絶ベースソロ!!
2セット
1.Speak Low
ラテンフレーバーのインロトから、
カッコイイテーマを繰り広げ、ころころ転がるシングルトーンの美事なピアノソロ!!
金森もとい(b)のカッコイイリフのベースが聴かせます。
2.Eroll’s Dream (北島佳乃子作曲)
エロール・ガーナーに捧げた作品です。
北島佳乃子(p)のいきなりのバックビートを効かせたカッコイイテーマに、きらめく右手の圧巻のソロ!





3.Falling in Love with Love
シンプルなテーマをひっそりと歌う北島佳乃子(p)のピアノに、
金森もとい(b)のベースがかっこよく支える重低音!!
粋なピアニズムが展開します!!
4.Estate (Bruno Martino作曲)
北島佳乃子(p)のアレンジで夏の思い出の歌曲を
叙情的に開始し、
切ないテーマをしっとりと美しく歌い上げるピアノ!
金森もとい(b)のベースもしみじみと歌い上げます!!






5.Dat Dere(Bobby Timmons作曲)
北島佳乃子(p)がBobby Timmonsを最愛のピアニストと語り、この名曲を取り上げます。
いきなりお馴染みのカッコイイテーマで開始し、
金森もとい(b)のベースも鋭くきざみ込み、
北島佳乃子(p)のピアノが推進力溢れる硬質なファンキーピアノを繰り広げます。
左手の素晴らしいアクセントとカッコイイリフを多用して息を呑む展開のシングルトーンに
ブロックコードも鋭く決まっていきます。溢れ出るフレーズの洪水!!

聴衆の熱い歓呼に応えて
アンコール
If You Could See Me Now (Tadd Dameron作曲)
美しいテーマを切々と歌い上げる北島佳乃子(p)のピアノ!!
金森もとい(b)のじっくり聴かせる素晴らしいベースソロ!
あっという間の2セットでしたけれど、これぞ北島佳乃子(p)のジャズピアノという素晴らしい演奏を堪能しました。そして、最高に息の合った金森もとい(b)の素晴らしいベースプレイにも圧倒されました。

7月14日、小島のり子(fl)&清水絵里子(p)のデュオ@池袋P's Bar


7月14日は、池袋P's Barで小島のり子(fl)&清水絵里子(p)のデュオのイブニングライブでした。




バラードにバップナンバーに、ボサノバに、オリジナル曲まで素晴らしい演奏を堪能しました。
小島のり子のジャズ魂溢れる縦横無尽に飛翔するフルート!


清水絵里子の粒たちの良い美しい音色から溢れ出る圧巻のピアニズム。




この二人ならではの、互いに触発しあい、熱く化学反応するソロの応酬はスリリングで楽しさ満点でした!

2019年6月11日、守谷美由貴 as 永武幹子 pf 今泉総之輔 ds@ピットイン昼の部



6月11日は、守谷美由貴 as 永武幹子 pf 今泉総之輔 ds@ピットイン昼の部でした。
ますます進化するトリオサウンドを堪能しました。
守谷美由貴作品、
セロニアス・モンク作品、
山下洋輔作品など幅広い分野の作品を斬新な解釈で描いていく、このユニットの素晴らしい表現力に圧倒されました。




守谷美由貴の深化し充実したアルトサウンド!
硬軟自在なプレイに圧倒されました。
永武幹子の溢れ出る美をたたえたダイナミックなピアニズム!
繊細な美を表現するかと思うと、山下洋輔作品などでのフルパワーでピアノを鳴らしきる凄絶さ!
今泉総之輔のパワフルで時に繊細なドラミングが素晴らしい!
三者の互いの音を聴いて、阿吽の呼吸で反応し合うインタープレイが圧巻でした。


このベースレストリオのレコーディングが予定されているそうです。
この個性溢れる三者の縦横無尽な活躍をうまく録音して欲しいです。


2019年6月8日土曜日

竹内直 TUESDAY NIGHT ORCHESTRA @新宿サムデイ

6月4日、竹内直 TUESDAY  NIGHT  ORCHESTRA @新宿サムデイを聴いてきました。
メンバーは、
赤塚謙一 tp&ホルン、山田丈三 tp、忍田耕一 tb、
中山拓海 as、竹内 直 ts、伴田 裕 bs、
武藤勇樹 p、大塚義将 b、吉岡大輔 ds



1曲目は、マッコイ・タイナー作曲の PERESINA
マッコイらしいエモーショナルな曲調で
武藤勇樹(p)のフレッシュなピアノソロから開始し、
重厚なアンサンブルがテーマを繰り広げます。
分厚いハーモニーが印象的!!




山田丈造(tp)のエネルギーがほとばしるトランペットソロ!
吉岡大輔(ds)のびしばし決まるスネアのアクセントがカッコイイ!!
竹内直(ts)の疾走し飛翔するテナーソロ!!
忍田耕一(tb)のトロンボーンが歌いまくります!
吉岡大輔(ds)のドラムの素晴らしいスピードとパワーのドラムソロが決まります!




2曲目は、Horace Silverの作曲で THE JODY GRIND
武藤勇樹(p)のリズミカルなピアノソロから始まり、
アンサンブルの分厚いハーモニーがホレスナンバーらしいフレーバーでグルーブ感豊かに曲を奏でます。
武藤勇樹(p)のファンキー感たっぷりのピアノソロが聴かせます!
伴田 裕(bs)のみずみずしいフレーズが溢れ出るバリトンソロ!!



トランペットとトロンボーンのオブリガードが印象的にアクセントをつけます。
忍田耕一(tb)の歌心あふれるフレーズを繰り出すトロンボーンソロ!
吉岡大輔(ds)の絶妙にあおりまくるドラミング!!

3曲目は、John Lewisの作曲で、 TWO BASS HIT
ラージアンサンブルがつややかにかっこよく、おなじみのテーマを繰り出します。
中山拓海(as)のアルトは、ストレートに鮮やかなフレーズを目を見張るような勢いでソロを展開します!
山田丈造(tp)の長い一音から開始して、つややかなラインを描くトランペットソロ!!


アンサンブルが素晴らしい熱さでテーマを奏でて、
吉岡大輔(ds)のドラムが、強烈な勢いでびしばしとスネアを決め,シンバルは空中に炸裂します。
ブレークが入ってカッコイイエンディングへ!!

4曲目は、Horace Silverの作曲で、Nica's Dream
竹内直(ts)がエチオピア音楽にインスパイアされてアレンジしたと語ってから、曲は開始します。
ミステリアスな感じでリズムセクションが曲を開始し、
アンサンブルがエスニックな感じ(中東風)のハーモニーで入っていき、
ブラス陣がテーマを斉唱します。
伴田 裕(bs)の深々と美しいフレーズを唄うバリトンソロが素晴らしい!
中山拓海(as)のアルトソロが淀みなく流麗なラインのフレーズを繰り出し、そこから予想外の展開にすすみ、縦横無尽なソロは、次第にエモーショナルに熱をおびる圧巻のソロ!!



赤塚謙一のホルンがアンサンブルに新たな色彩を加えて
バンドは美しいテーマハーモニーを奏でます。


大塚義将(b)のベースと武藤勇樹(p)のピアノがエスニック風味なデュオ!!
大塚義将(b)の重く硬質なサウンドのめざましいベースソロが聴かせます。


竹内直(ts)のクラリネット(マウスピースはアルトサックスでリードは何とテナー用)が鋭い音色でミステリアスなスケールでソロを繰り広げます。

5曲目は、アントニオ・カルロス・ジョビン作曲の ZINGARO
竹内直(ts)のテナーが美しいテーマを提示して、リズムセクションがボサノバリズムで寄りそい、
忍田耕一(tb)の息を呑む美しさのトロンボーンがテーマをソフトに歌い、
アンサンブルが柔らかいハーモニーでテーマを開始していきます。
竹内直(ts)のテナーが硬質なサウンドでしみじみと美しいフレーズを繰り広げていきます。



大塚義将 (b)の美しい音色のベースソロが美事に聴かせます。
アンサンブルの美しいボサノバのハーモニーが会場に響かせます。
大塚義将(b)の重厚な音色でじっくり歌うベースソロ!
トロンボーンとテナーによる美しいテーマが泣かせます。
アンサンブルはぶ厚く展開し、バンドは全開で圧巻のエンディングへ突入しました。

6曲目は、デューク・エリントンの ROCKIN’ IN  RHYTHM
アンサンブルがエリントンらしいジャイブ風なリズミカルなサウンドでテーマを開始します。
竹内直(ts)のクラリネットがいかにもエリントンサウンドな味わいの濃いソロを繰り広げ、
忍田耕一(tb)のダンサンブルなラインのトロンボーンソロが聴かせます!


中山拓海(as)のソフトでメロウな音色でイマジネーション豊かなラインのアルトソロ!
赤塚謙一(tp)のハイノートを決めるトランペットに、
アンサンブルがうきうきした感じで踊るようなテーマを奏でます。

2セット
1曲目は、Michel Camilo作曲の One More Once
かっこいいラテンフレーバーのテーマをブラスが勢いよく繰り広げ、
グルーブ感満載のアンサンブルがパワー全開!!
武藤勇樹(p)のリフの繰り返しからダイナミックで小気味の良い展開の圧巻のピアノソロ!
伴田 裕(bs)のグルーブ感に溢れた素晴らしいラインを描くバリトンソロ!!

2曲目は、Charles Mingus作曲の  Song With Orange (中山拓海(as)アレンジ)
武藤勇樹(p)の彼方を眺めるような印象的なピアノソロから
アンサンブルがミンガス独特のサウンドの静かなテーマを開始し、
一転して強烈にリズミカルなテーマを繰り出ます。
山田丈造(tp)のシャープなラインで開始したトランペットソロは、じっくりフレーズを紡いでいき、圧巻のハイノートを決めます。
吉岡大輔(ds)のドラムが絶妙なタイミングでバンドを煽ります!
サックス陣とブラス陣の絶妙な絡みを演出するアレンジがカッコイイ!
中山拓海(as)のアルトがダイナミックなフレーズを重ねて、スリリングに展開していきます。
アンサンブルが全開のパワーでテーマに入り、圧倒的なエンディング!!


3曲目は、エリントンナンバーで、タイトル失念しました。

アンサンブルがユーモラスなリズムに乗ってテーマを奏で、
サックス陣の印象的なリフ!
忍田耕一(tb)のプランジャーを駆使して、ユーモラスなサウンドでじわじわと歌い踊るような圧巻のトロンボーンソロ!!
伴田 裕(bs)のしみじみと切々と豊かな歌心で歌いまくるバリトンソロ!
背後でソロをもり立てるアンサンブル!
竹内直(ts)のテナーが、表情豊かに歌い上げます。
ここでも、吉岡大輔(ds)のドラムがあおりに煽ります。

4曲目は、CHARLE MINGUS 作曲の BETTER GIT IN YOUR SOUL
伴田 裕(bs)のバリトンがおなじみの冒頭のリフを強烈に繰り広げ、
フルパワーのアンサンブルが分厚いミンガスサウンドを繰り広げます。
大塚義将(b)のベースが重厚な音色でいきいきと歌う強烈なベースソロ!
忍田耕一(tb)の深々した味わいの熱いトロンボーンソロ!
吉岡大輔(ds)の強靱なサウンドのドラムが煽りまくります。
それに応える分厚いアンサンブルのテーマ演奏!!
お馴染みの手拍子が会場中に響く中で
竹内直(ts)の強烈なサウンドのテナーソロ!!
目もくらむような熱さですさまじいラインを描き、遂には循環奏法による永遠に続くかと思われるような強烈なサウンドを繰り出し、聴衆をノックアウト!!
最後はバンド全体がすさまじい盛り上がりの圧巻のエンディング!!


5曲目は、エリントン作曲で、In A Sentimental Mood
竹内直(ts)の深々とした音色の美しいテナーソロで曲は開始し、
バンドが美しいハーモニーを奏でます。
竹内直(ts)のテナーソロが息を呑む美しさのラインを描いていきます。
武藤勇樹(p)の美しいトーンで繰り広げられる繊細なフレーズ展開のピアノソロ!!

6曲目は、エリントン作曲で、IT DON’T MEAN A THING (IF IT AIN’T GOT THAT SWING)
ピアノトリオで曲は開始し
武藤勇樹(p)のピアノが、ニュアンス豊でアクセントの効いたピアノソロ!!
吉岡大輔(ds)の繊細なブラッシュワークの巧みさ!!
アンサンブルがスインギーに咆吼し、楽しいテーマを展開していきます。
赤塚謙一(tp)の豊かな歌心で次々に展開する美事なフレーズのトランペットソロ!!
竹内直(ts)の強力に推進するビターな印象のテナーソロ!!いつの間にか吉岡大輔(ds)の強力なドラムとのデュオになっていきます。
伴田 裕(bs)のバリトンが印象的なソロを重ね、アンサンブルが美事に絡んで分厚いサウンドを奏で、燃えに燃えて圧倒的なエンディング!!

聴衆の熱い歓声に声に応えて、アンコールは、黒人霊歌 JUST A CLOSE WALK WITH THEE
汝のおそばを歩ませてください


竹内直(ts)の奥深い響きが印象的なクラリネットに、
ディキシーのようなサウンドのアンサンブルがテーマをニュアンス豊かに歌い上げます。
山田丈造(tp)の突き抜けるようなサウンドで歌いまくるトランペットソロ!!
忍田耕一(tb)のプランジャーを効かせたトロンボーンが切ない響きで歌い上げます!
ブレイクを挟んで、
アンサンブルは、テンポアップして、ディキシーランドジャズのようなサウンドで燃え上がって曲は感動的なエンディングを迎えました!!

あっという間の2ステージでしたが、
数々の名曲を楽しいアレンジのオーケストラサウンドで満喫して、
素晴らしいメンバーの圧倒的なソロを堪能した一夜となりました。
また、このオーケストラを是非聴きたいと痛感した一夜となりました。





2019年5月20日月曜日

小島のり子(Fl)天野 丘(G)落合康介(B)+小山彰太(Ds)@新宿ピットイン

5月19日は、小島のり子3+ 小山彰太
小島のり子(Fl)天野 丘(G)落合康介(B)+小山彰太(Ds)@新宿ピットインを聴いてきました。


小島のり子の自在に歌いまくるストレートなジャズフルート!
天野丘の独特なラインが魅力的に飛翔するギター!
落合康介(B)のバッキングにソロに自在に歌うベース!
小山彰太(Ds)の静と動の強烈なコントラストのドラミングが、グループの音楽を一層厚く仕上げて行きます!

            写真は、吉祥寺サムタイムにて

1曲目はトラディショナルなナンバーから、グリーンスリーヴス

天野 丘(g)の不思議な感じで浮遊するギターのイントロ
小島のり子(fl)の美しいテーマ演奏、
太い音色で美しいフルートソロを奏でます。
落合康介(b)の柔らかく深い音色で豊に歌うベースソロ!

2曲目が Without a Song

ここから、小山彰太(ds)が参加します。
小島のり子(fl)がフルートで美しいテーマを吹いて、
小山彰太(ds)の余裕たっぷりで鋭く空間を切り裂く、ブラッシュワークが聴かせます。
小島のり子(fl)の息の長いフレージングでリリカルに歌うフルートソロ!
小山彰太(ds)があおります。
小島のり子(fl)のフルートはぐんぐんジャジーなフレージングを展開します。
天野 丘(g)のギターソロが鮮やかに独特のラインをきざんでいきます。
唸るギターが美しい旋律を紡いでいきます。
落合康介(b)の力強いベースがくっきりとしたラインで歌います。
小島のり子(fl)と小山彰太(ds)のカッコイイフレーズを決めまくるソロ交換!!

3曲目は、いつも二人で(Two For The Road)ヘンリー・マンシーニ作品

小島のり子(fl)が美しいテーマで開始して、
天野 丘(g)のギターが、じっくり豊かな歌を聴かせるギターソロ!
小島のり子(fl)のフルートが、深く熱いパッションを込めたフルートソロを繰り広げます。
小山彰太(ds)の素晴らしいシンバルのきらめき!
四者の熱く燃え上がるエンディング!!

4曲目は、「温羅(うら)」(小島のり子作品)
桃太郎の鬼退治の鬼のモデルが「温羅(うら)」です。その名前に由来した銘酒から作られた作品です。
小島のり子(fl)によると鬼が戦っているイメージだそうです。
ミディアムテンポで曲は開始し、
いかにもハードバップという勢いのあるテーマが奏でられ、
小島のり子(fl)のいきいきとした展開のハードバップソロが熱く激しく繰り広げられます。
落合康介(b)の熱いベースのバッキング!!
天野 丘(g)の超速で激しいフレージングのギターソロ!
小山彰太(ds)の張り詰めたスネアの衝撃的サウンドに、空間に砕け散るシンバルサウンドがすさまじいドラムソロ!

5曲目は,バラードで、Spring Can Really Hang You Up the Most
落合康介(b)の重く太い音色のベースのイントロから
小島のり子(fl)のフルートが美しいテーマをベースとデュエットで奏で、
そこに寄り添うように、天野 丘(g)と小山彰太(ds)がそっと入ってきます。
天野 丘(g)の太い音色でじっくりとミステリアスなラインで聴かせるギターソロ!
落合康介(b)の小気味よいラインで歌い上げるベースソロが聴かせます。
小島のり子(fl)の太い音色で淀みなく歌い上げるフルートソロ!!


               写真は吉祥寺サムタイムにて
第2セット

1曲目がFred Herschの作品で“A Lark” [dedicated to Kenny Wheeler]
Kenny Wheelerに捧げられた曲です。
小島のり子(fl)と天野 丘(g)のデュオで始まります。
飛翔するひばりのようなテーマに乗って
小島のり子(fl)の美しい旋律を紡いでいき、次第に熱くなり躍動感のある大きな展開のフルートソロ!
天野 丘(g)のハミングしながら、グルーブ感あふれ、リズミカルなアプローチのダイナミックなソロ!

2曲目は、Everybody's Song But My Own  (Kenny Wheeler作品)
天野 丘(g)のギターによる静かなイントロから
小島のり子(fl)のフルートが叙情的なテーマを拡げて、
天野 丘(g)のギターが複雑なハーモニーに乗って歌い上げるメローなソロを繰り広げます!
暖かい音色で美しい旋律が泉のようにわき出てくる小島のり子(fl)のフルートソロ!!
小山彰太(ds)の繊細かつダイナミックなブラッシュワークが素晴らしい!

3曲目は、小島のり子(fl)のオリジナルの盆踊りブルース。
日本三大盆踊りの一つ、西馬音内の盆踊りにインスパイアされた作品だそうです。
グルーブの効いた、かっこいいテーマはもうジャズスタンダードと見間違うかのような曲です。
小島のり子(fl)のテーマの演奏につないで、
落合康介(b)のベースがリズミックなソロを決めます。
太い音色で歌い、自在な展開で超速なフレーズを奏でます!!
小山彰太(ds)のあおりまくるドラム!
小島のり子(fl)の深い呼吸のめざましい勢いのハードなフレーズ展開のフルートソロ!
小山彰太(ds)の心臓に突き刺さるようなスネアショットに、空間に響き渡るシンバル音をまき散らす圧倒的なドラムソロ!!
小島のり子(fl)のフルートがテーマを吹き上げ、次第にそのフレーズはブルースから和の響きに変遷し、それは盆踊りのテーマに生まれ変わり、グループは、西馬音内の盆踊りをヒートアップさせます。
四者燃え上がって圧倒的なエンディング!!


4曲目は、チャールズ・ミンガス作曲の直立猿人 Charles Mingus, "Pithecanthropus erectus",
落合康介(b)のベースが力強いイントロを弾き、ミンガス的な重量感溢れるサウンドで、圧倒的なパワーのソロを奏でます。


              写真は吉祥寺サムタイムにて

そこに小島のり子(fl)はスローテンポで、あの有名なテーマをフルートの低い音から始めて、ビターな音色でじっくりブルージーでカッコイイフレーズを何処までも繰り広げ、凄絶に演奏します。
天野 丘(g)のギターの力強いピッキングで独特のラインの自在なソロ!!
小山彰太(ds)の静かにリズムを煽る素晴らしいブラッシュワーク!
小島のり子(fl)が再び強烈なテーマを吹いて、太く硬質な音色で飛翔し跳躍する圧巻のフルートソロ!!

5曲目は、Evidence  (Thelonious Monk作品)
小島のり子(fl)がいきなりおなじみのテーマを強いアタックもまじえて開始します。
小山彰太(ds)のアクセントの効いたドラム!
小島のり子(fl)のフレーズが自由自在に駆け巡るフルートソロ!!
天野 丘(g)のうねり波打つかのような独特のラインのギターソロ!!
落合康介(b)の太く重い音色で、モンクならではのラインを歌いまくるベースソロ!!
小山彰太(ds)のスナップを利かせたスネアショットに、飛び散るシンバルで強烈なビートを叩き出し、メロディアスに決めまくる圧倒的なドラムソロ!

聴衆の歓呼の声に応えてアンコールは、
Sometime Ago

天野 丘(g)の静謐なギターのイントロから、
グループはワルツのテンポをきざみ、
小島のり子(fl)のフルートから、太い音色で美しい旋律が溢れ出て、ゆったりとしっとり歌い上げます。
天野 丘(g)の美しくもユニークなハーモニーと旋律線のギターソロ!
小島のり子(fl)が静謐で美しいテーマに戻り、美しいフレーズを大きく展開し圧倒的なエンディング!!

              写真は吉祥寺サムタイムにて

あっという間の2ステージでしたが、普段聴き慣れている、小島のり子(fl)、天野 丘(g)、落合康介(b)のユニットに名手・小山彰太(ds)が加わりスケール大きく熱い演奏に圧倒された一夜となりました。

守屋純子オーケストラ@六本木サテンドール

5月14日は、守屋純子オーケストラ@六本木サテンドールでした。


素晴らしい守屋純子作・編曲作品を堪能しました。
メンバーは、
守屋純子(P, Arr)、納浩一(B)、加納樹麻(Drs)、岡部洋一(perc) 
サックス:近藤和彦(AS, SS)、緑川英徳(AS)、岡崎正典(TS)吉本章紘(TS)、Andy Wulf (BS)
トランペット:佐久間勲、木幡光邦、奥村晶、岡崎好朗
トロンボーン:佐野聡、佐藤春樹、東條あづさ、山城純子(B- TB)

第1部は、

1.MONKEYS IN WITHERED TREE 枯木猿猴図 (守屋純子作品)
長谷川等伯の枯木猿猴図にインスパイアされた作品です。
明るいリズムのユーモラスな感じの曲で岡崎好朗(tp)と佐野 聡(tb)の流麗なソロ!

2.家康公組曲から三河武士魂 Samurai Spirit of Mikawa Warrior (守屋純子作品)
トロンボーンの提示部からSAX陣につながり印象的なテーマの提示、守屋純子のリリシズムあふれるピアノで美しいメロディーが醸し出されます。
吉本章紘(ts)の際立って美しいソロ。
SAX陣が分散して美しいテーマを演奏します。
守屋純子によれば徳川家康を支えて亡くなった三河武士が、それぞれ登場して語るというシチュエーションだそうですが、それは能の世界のような幽玄な音楽でした。

3.DEAR OSCAR
オスカー・ピーターソンのスイングへ捧げた楽しくかっこいいいテーマの作品。
守屋純子(p) 、納浩一(b)、加納樹麻(Drs)、岡部洋一(perc)のピアノトリオ+oneでスインギーなテーマは開始し 、
緑川英徳(as)の目の覚めるようなグルーブのソロ展開!
岡崎好朗(tp)のスムースなラインが素晴らしいトランペットソロ!
奥村晶(tp)の歌いまくるフレーズ !!
この三人の火花散るソロ回しが印象的でした。
アンサンブルとピアノのコールアンドレスポンスが聴かせます、


4. African Flower  (Duke Ellington作品)守屋純子(p) アレンジ
納浩一(b)のじっくり力強く歌うベースソロから曲は開始し、
木幡光邦(tp)の粋な節回しのトランペットソロ!
岡部洋一(perc)のパーカッションが繊細な音色からダイナミックなリズムまで圧巻のパーカッションソロで曲の世界を広げます!
スローテンポでアンサンブルがテーマを演奏し、
近藤和彦(as)のアルトがゆったりしたテンポで入魂の美しいフレーズのソロ!
木幡光邦(tp)のトランペットが奥深い音色でじっくり歌います。

5.Prince Of Darkness (Wayne Shorter作品)守屋純子(p) アレンジ
アップテンポで守屋純子(p)ピアノトリオ+岡部洋一(perc)で曲は開始し、
素晴らしいアンサンブルのテーマ開示!
吉本章紘(ts)の強烈に歌いまくるテナーソロ!
佐藤春樹(tb)のグルーブ感溢れるトロンボーンソロ!!
サックスセクションのアンサンブルが決まっている!!
これにトランペット陣とトロンボーン陣が重なってかっこよくて美事なハーモニーが広がります。





第2セット

1.All The Things You Are  (ジェローム・カーン作品)守屋純子(p) アレンジ
スタンダード作品と言えばこれでしょうということで守屋純子(p) が新たにアレンジした作品。
複雑な変調と変拍子が特徴的なアレンジでした。
ゴージャスなアンサンブルがテーマを奏でます。
近藤和彦(as)のソプラノサックスが、クールな叙情あふれるソロを繰り広げます。
守屋純子(p) のピアノソロがそうくるかという感じで変拍子を繰り入れてグルーブ溢れるソロ展開!!

2.ブルース フォー ハヤブサ2(守屋純子作品)
JAXAの小惑星探査機「はやぶさ2」のプロジェクトにインスパイアされて作曲したそうです。
長い一人旅がテーマ。
木幡光邦(tp)のプランジャーを駆使した圧倒的なブルージーなソロ!!
サックス陣を中心にブルース感溢れるテーマを開始し、
トランペット陣とトロンボーン陣とのハーモニーが美事です。
緑川英徳(as)のアルトがブルージーで奥深い感覚の強烈なソロを繰り広げます。
山城純子(B- TB) の滋味溢れるベーストロンボーンソロが美しい。

3.ブルース THREE + TWO (守屋純子作品)
ミディアムテンポで曲は開始し、
岡崎正典(ts)のテナーがリズミカルにソロを開始し、大きなスケールで歌いあげます。
佐野 聡(tb)のトロンボーンソロがはじけるようなサウンドでソロフレーズを紡いでいきます。

4.A NEW DIMENNSION (守屋純子作品)
平成から令和に変わるという新しい局面にインスパイアされて作曲したそうです。
岡部洋一(perc)の幽玄な感じのパーカッションの響きから曲は開始し、
ゆったりしたテンポで叙情的なテーマを奏でます。
Andy Wulf (BS)の太い音色でゆったり歌うバリトンサックスソロ!
岡崎好朗(tp)の切々と歌うトランペットソロ!

5.Walking Down The Nakamise Street(守屋純子作品)
浅草の仲見世のにぎわいをモチーフにして作曲した作品です。
加納樹麻(Drs)のスリリングでダイナミックなドラムソロから曲は開始し、
アンサンブルが陽気でハッピーなテーマを奏で、
守屋純子(p) のピアノのアクセントが効果的に入り、
奥村晶(tp)の輝かしい音色の切れのいいフレーズを繰り出すトランペットソロ!
吉本章紘(ts)の気迫溢れるスリリングな展開のテナーソロが素晴らしい。
奥村晶(tp)と吉本章紘(ts)の火を吐くような熱いソロの応酬が聴きものでした!

アンコールは、
Charlie/チャーリー (守屋純子作品)
CHARLIE PARKERのWithStringsなどの美しいサウンドに主眼をおいたバラードライクな美しい曲
5人のサックスセクションのみが起立してリズムセクションとともに美しいメロディーで曲は開始し、
近藤和彦(as)、
緑川英徳(as)
吉本章紘(ts)
アンディー・ウルフ(bs)
とメロディーを紡いでいき、
緑川英徳(as)の泣けてくるようなアルトの凄絶なソロ!
そして、アタックの効いた強烈なフレーズのブロー!!
近藤和彦(as)のアルトがじっくりと歌い上げるビバップソロ!
アンディー・ウルフ(bs)のゆったりした音色でしっとり歌うバリトンソロ!
吉本章紘(ts)が熱いサウンドで素晴らしいラインのテナーソロを聴かせます。




あっという間の2ステージでしたが、守屋純子(p) の作曲・編曲作品の素晴らしいビッグバンド演奏に酔いしれ、
それぞれ第一戦で活躍するスターソロイストのソロに圧倒された熱い一夜となりました。

2019年5月15日水曜日

清水絵理子(p)セッションwith緑川英徳(as)、纐纈雅代(as)@小岩COCHI


510日、清水絵理 (p)セッションwith緑川英徳(as)、纐纈雅代(as) @小岩COCHI を聴いてきました。


ニューアルバムを発表して、好評の清水絵理子(p)、日本のアルト界を牽引する存在になっている緑川英徳(as)に、多方面で活躍中の纐纈雅代(as)という凄い組み合わせに期待は高まります。
1曲目は、スタンダード(曲名失念)から、
2アルトの美しいテーマ開示から。
纐纈雅代(as)の輝かしい音色でストレートな展開の叙情的なアルトソロ!
清水絵理子(p)のピアノのバッキングが美しい。
緑川英徳(as)の奥深い音色のアルトが美事なフレーズ展開のソロを聴かせます。
清水絵理子(p)の強いタッチでビート効いたピアノソロ!
2曲目が、モンクナンバーで、
清水絵理子(p)のピアノがミステリアスなムードで開始し、
緑川英徳(as)のすさまじい勢いで素晴らしいラインを展開するアルトソロ!
纐纈雅代(as)の高度なスケール展開!
セロニアス・モンクの複雑なハーモニーを纐纈雅代(as)の独特のラインでアブストラクトに強力に展開するアルトソロ!!
清水絵理子(p)のめくるめくようなコードワークに飛翔する右手のラインがきらめきます。
緑川英徳(as)、纐纈雅代(as)、清水絵理子(p)の三者のイマジネイティブな触発と反応が素晴らしい四小節交換!!
3曲目は、バラードで、Everything Happens To Me
清水絵理子(p)の美しいピアノソロがじっくり聴かせてイントロに入り、
纐纈雅代(as)が、美しい音色でしっとり歌い上げます。独特の装飾音をまじえたラインが聴かせます。
緑川英徳(as)の深々とした音色で繰り広げられる美しいソロの凄絶さ!
清水絵理子(p)の深い呼吸でゆったり繰り広げられる美しい旋律のピアノソロ!!
4曲目も、モンクナンバーで、Monk's Dreamだったかな?
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)の2アルトによる熱いテーマ演奏!!
名手・緑川英徳(as)のアルトからは、目を見張る勢いで次から次へと美事なフレーズが繰り広げられて圧倒されます。
纐纈雅代(as)のアルトからはモンクらしい複雑な和音構造を美事に反映したソロ展開!!
纐纈雅代(as)のアルトが次第に熱くなり飛翔し跳躍していきます!
清水絵理子(p)のバッキングに美事に反応し対話していくかのようです。
清水絵理子(p)の強いタッチで音を積み重ねてダイナミックにスイングするモンク解釈!!
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)のお互いに火を噴くようなソロ交換!!


2セット
1曲目は、East Of The Sun (And West Of The Moon)
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)が交互にゆったりしたテンポでテーマを美しく歌い上げます。
纐纈雅代(as)のビートに乗った美しいアルトソロは美しいフレーズを重ねていき、徐々に熱くなり遂には凄絶にシャウトするアルトが素晴らしい!!
纐纈雅代(as)のハードにフリーブロウイングするアルト演奏のバックボーンには、こういうジェントルな美しい音楽がしっかり息づいているんだなと痛感しました。
緑川英徳(as)のアルトソロは静かに開始し、一音一音きざむようにラインを描き、グルーブの効いたフレーズのほとばしるような展開に圧倒されます。
清水絵理子(p)のテンションの張ったピアノソロがこぼれるような美しい旋律を奏でます。

2曲目は、緑川英徳(as)の選曲で何と、オリバー・ネルソン作品の名曲  

Stolen Moments

清水絵理子(p)の深い響きのイントロから、

緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)の美しいテーマ演奏!

纐纈雅代(as)のアルトの太い音色で、キリコの絵画のような抽象的な表現力のぞくぞくするような展開がどこまでも続くような圧倒的なソロ!!

緑川英徳(as)の静謐な雰囲気のソロ開始から次第にじっくりラインを描いていき、熱く美事に歌い上げるアルトソロは心に突き刺さるようです。

清水絵理子(p)のピアノが静かな湖面に広がる波紋のようにソロを開始して、次第に美しい旋律線が浮き出てきて、目を見張るようなスケールの大きなピアノソロ!

緑川英徳(as)、纐纈雅代(as)、清水絵理子(p)の三者の美しいラインの応酬のソロ交換が素晴らしい!!

当夜の白眉ともいえる演奏でした。

3曲目は、Bud Powellナンバー Dance of the Infidelsだったかな?

緑川英徳(as)の勢いのあるテーマ開示に続いて、次第に燃え上がるような高速の超絶フレーズ展開が圧巻のビバップソロ!!

纐纈雅代(as)もこちらも素晴らしいビバップラインのソロ!!
次第に白熱化していき驚愕のスケール展開!!
清水絵理子(p)のピアノも勢いあるフレーズを次々繰り出すビバップソロ!!
4曲目は、素晴らしいバラードを三者で歌い上げ、
ラストナンバーは、何と、
ジョー・ザビヌルが作曲した Mercy, Mercy, Mercyでした。
この曲を私は実演で聴いたことが殆どありません。
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)と清水絵理子(p)でこのナンバーが聴けるとは驚きです。
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)が静かにテーマを開始し、次第にソウルフルに歌い上げていき、
纐纈雅代(as)のアルトがディープな音色でリズミカルなシャッフルリフを繰り返し、徐々に高揚し白熱化していき、息の長いフレーズで燃え上がります!
緑川英徳(as)がアタックの強いラインでパッションをほとばしるアルトソロ!
青白い炎が燃え上がるようなすさまじいアルトサックスソロが繰り広げられます。
清水絵理子(p)のピアノがクリアトーンでリリシズムをたたえた息を呑むような美しさのピアノソロ!!
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)がソウルフルにテーマを歌上げて圧倒的なエンディングとなりました。
緑川英徳(as)、纐纈雅代(as)そして清水絵理子(p)という素晴らしい組み合わせのライブは期待以上の熱く美しい大満足の一夜となりました。

2019年5月11日土曜日

本田珠也(Ds)2デイズwith守谷美由貴(Sax),須川崇志(b),永武幹子(p),山田丈造(tp)@新宿ピットイン

5月4日は、本田珠也(Ds)2デイズ@新宿ピットインを聴いてきました。


メンバーは、
本田珠也(ds)
守谷美由貴(Sax)
須川崇志(b)
永武幹子(p)
山田丈造(tp)

本田珠也が冒頭で今夜は若手でどっぷりジャズの一夜にするという言葉通りのライブとなりました。

第1部は、守谷美由貴作品特集。
1曲目は、ハーベスト・ムーン
守谷美由貴(as)と山田丈造(tp)の二管によるテーマがミディアムテンポで開始され、
守谷美由貴(as)のアルトが丁寧に繰り出すフレーズは次第にエネルギッシュに拡大していきます。
山田丈造(tp)のトランペットが歯切れ良くスムースなラインを紡いでいき、力強いアタックもまじえて熱い展開!!
永武幹子(p)のピアノが独特のラインを積み重ねていき、ダイナミックでスケールの大きな旋律を歌います。
須川崇志(b)の太い音色で歌うベース!!
本田珠也(ds)の歌うドラムが曲を推進しソロイストを煽ります。
2曲目は、M’sジレンマ
おなじみの複雑で幾何学的なテーマを守谷美由貴(as)のアルトが開始し
山田丈造(tp)のトランペットがテーマを発展させ、縦横無尽に繰り広げていく,生きの良いソロ!
守谷美由貴(as)のアルトが超絶的にテクニカルなフレージングを次々にくりだしていきます!
永武幹子(p)のピアノが時に跳躍し、フルトーンでピアノを鳴らし、リフの繰り返しから発展して、ふっと美しい旋律を聴かせます。
3曲目は、バラードで、むかしむかし
須川崇志(b)の彼方に響くようなアルコのソロが唸ります。美しい旋律が奏でられ、ピチカートで深い世界を表現します。
守谷美由貴(as)のアルトがテーマを美しく歌い上げ、山田丈造(tp)のトランペットがそっとオブリガードをつけていきます。
守谷美由貴(as)のアルトがしっとりと歌い上げて行きます。
山田丈造(tp)の輝かしい音色でクールな旋律美を見せるトランペット!
4曲目は、9年前の作品だそうで、マッチング・ダイス
2管でビートに乗って疾走するテーマ。
守谷美由貴(as)の超速でリズミカルに進み、目を見張る展開のアルトソロ!!
山田丈造(tp)のハイノートヒットも鮮やかな鋭いフレージングのパワー全開のソロ!!
永武幹子(p)のリズミカルなフレージング!鍵盤上を両手が踊るような息を呑むピアノソロ!!
本田珠也(ds)のメロディアスでパワー溢れるドラムミング!!





第2部は、板橋文夫、本田竹彦、日野皓正、日野元彦作品集という凄い選曲、
1曲目は、板橋文男(p)作品で ラストサマー
本田珠也(ds)の圧倒的なドラミングで曲は開始し
守谷美由貴(as)と山田丈造(tp)の二管でスリリングなテーマを開始し
守谷美由貴(as)のアルトが次々に魅力的なフレーズを繰り出す圧倒的なソロ!
山田丈造(tp)のカッコイイトランペットソロ!
永武幹子(p)の強いタッチで歌い上げるピアノソロ!
須川崇志(b)の太い音色で弾きまくる超絶のソロ!
本田珠也(ds)の荒海のうねる波のように寄せてくるダイナミックなドラム!
太い音色のシンバルの激しいきらめきが凄い!
2曲目は、本田竹広(p)作品の クールアイズ
永武幹子(p)の美しいトーンが印象的な美しいピアノソロから始まり、
守谷美由貴の芯の通った音色が美しいソプラノサックスでテーマを奏でます。
山田丈造(tp)のトランペットが暖かい響きでじっくり歌い上げるトランペットソロ!
永武幹子(p)の美しいバッキングが光ります。
守谷美由貴のソプラノサックスが、遠くを眺めるような郷愁を誘う響きの美しいソロを奏でます!
本田珠也(ds)のグループ全体を支え推進するドラミング!!
永武幹子(p)のくっきりした印象のタッチの鋭いスリリングなピアノソロ!
3曲目は、日野皓正作品の ALONE, ALONE AND ALONE
山田丈造(tp)をフューチュアして始めます。
山田丈造(tp)の哀愁漂うトランペットソロでテーマを開示し、そのままトランペットソロ、
会場に響き渡る気迫のこもったトランペットソロが凄い!
そこにリズムセクションがそっと寄り添い、
テーマをゆったりと歌います。
守谷美由貴の深い音色のソプラノサックスが、情感豊かに歌い上げて行きます。
永武幹子(p)のピアノは美しい旋律を紡いでいきます。
守谷美由貴(as)のアルトが哀調ただよう呼吸の深いソロを奏でます。
山田丈造(tp)の息を呑む圧巻のカデンツア!!
4曲目は、日野元彦作品の流氷
本田珠也(ds)の強力なビートで曲は力強く開始し、
守谷美由貴(as)と山田丈造(tp)の二管がテーマを推進していきます。
守谷美由貴(as)のアルトが鋭いラインを繰り出し、情念のこもった旋律を強くきざんでいきます。
山田丈造(tp)のトランペットがくっきりしたラインで鮮やかな力感溢れるフレーズを繰り出します!
永武幹子(p)のピアノがコントラストの強いラインで、エモーショナルなソロを繰り広げます。
須川崇志(b)の強烈に存在感溢れるベースプレイ!!
本田珠也(ds)の音楽を前進させる圧力の強いシンバルワークに、強烈なスネアショットに会場が揺れます!!
最後は、全員がフルパワーで圧倒的なエンディングでした。

あっという間の2ステージでしたが、日本のジャズ作品中心の素晴らしいライブでした。
本田珠也(ds)の強烈なビートに乗った素晴らしいリズムセクションと守谷美由貴(as)と山田丈造(tp)のフレッシュなコンビの圧倒的演奏に大満足の一夜となりました。

2019年5月9日木曜日

山下洋輔スペシャルセッションwith坂井紅介(b) 高橋信之介(ds) 川嶋哲郎(ts)@新宿ピットイン

2019年5月2日、山下洋輔スペシャルセッション@新宿ピットインを聴いてきました。


メンバーは、
山下洋輔(p)
坂井紅介(b)
高橋信之介(ds)
川嶋哲郎(ts)!
山下洋輔さんの完全な回復ぶりに驚きました。

1曲目は、ファースト・ブリッジ
ピアノトリオで演奏です。
セロニアス・モンク風のテーマで開始し、
リフの繰り返しから音楽が大きく展開、
多数のユーモラスな引用も交えて、はずむピアノソロ!
坂井紅介(b)の重厚なサウンドのベースソロ!
高橋信之介(ds)の繊細なブラッシュワーク!!
2曲目は、フォーデイビッド・セイク
ここから川嶋哲郎(ts)が参加します。
川嶋哲郎(ts)のテナーによる印象的なテーマから、フレーズが展開して、
川嶋哲郎(ts)のすさまじい早さのスケールと強烈なブローに圧倒されます。
山下洋輔(p)の両手を駆使したすさまじいピアノソロ!!
3曲目は、川嶋哲郎(ts)のオリジナルでギャノス
南米パンパの大草原を意味するそうです。
山下洋輔(p)の美しいピアノのイントロから
ゆったりしたテンポで曲は開始し、
大草原に吹く風を想像させるようなテーマです。
川嶋哲郎(ts)の美しいテナーソロが聴かせます。
山下洋輔(p)のピアノのしっとりした美しいソロ!
4曲目は、おなじみのスパイダー
山下洋輔作品らしい強烈なテーマで開始し、
山下洋輔(p)の肘打ちを交えて強力にフリーに展開するピアノソロ!!
川嶋哲郎(ts)のエモーショナルな叩きつけるようなテナーソロが凄い!!
坂井紅介(b)の太い音色で重厚に展開するベースソロ!!
高橋信之介(ds)のじわじわと巨大化するドラムソロに圧倒されます。

第2セット
1曲目は、ナイト イン チェニジア
山下洋輔(p)のピアノの軽快なイントロからおなじみのテーマ開示。
川嶋哲郎(ts)のテナーサックスがゆとりと歌心あふれるソロを聴かせます。
山下洋輔(p)の圧巻のビバップソロに目を見張ります!!
山下洋輔(p)と川嶋哲郎(ts)と高橋信之介(ds)の火を噴くような四小節交換がすさまじい!!
2曲目は、川嶋哲郎(ts)の選曲で、日本の名曲から
『この道』 作詞:北原白秋、作曲:山田耕筰
川嶋哲郎(ts)の歌心あふれるテナー!!
次第に深くエモーショナルな情感たっぷりの表現が美事です。
山下洋輔(p)の深い叙情に溢れるソロは、何だか美しいゴスペルを聴いているかの様でした。
坂井紅介(b)の美しい旋律のベースソロ!!
3曲目は、川嶋哲郎(ts)の作品で 
ラメンテーション
哀調溢れる美しいテーマから、
川嶋哲郎(ts)のテナーが哀しい曲調をスケール大きな展開で奏でます。
山下洋輔(p)の哀愁のソロ!!
高橋信之介(ds)の熱くソウルフルなドラムソロ!!
4曲目は、グルービング・パレード
高橋信之介(ds)のドラムが、陽気なマーチを思わせるリフで曲を開始し、
明るい雰囲気のテーマが奏でられ、
山下洋輔(p)のリズミカルでグルーブ感溢れるピアノソロ!
川嶋哲郎(ts)の陽気に飛び跳ねるようなテナーソロ!!
高橋信之介(ds)のビートの効いた燃えるドラムソロ!
このセットのラストナンバー
5曲目は、おなじみのクルディッシュ・ダンス
山下洋輔(p)のピアノが特徴的な変拍子の効いたテーマを鋭く開始し、
ダンサンブルなビートを繰り出します。
川嶋哲郎(ts)のテナーは変拍子に乗って、燃え上がるような圧倒的なソロ!!
高橋信之介(ds)の目を見張るような圧倒的なドラムソロ!!
この曲での四小節交換も目まぐるしく跳躍するリズムの交錯に圧倒されました。
聴衆のアンコールの声に応えて、
メンバーが再登場し、
四者フリーのインプロが強烈に飛び出し、
それがなんと、A列車で行こうのテーマと変貌していきます。
川嶋哲郎(ts)の全身全霊を込めたパワフルなテナーソロ!!
山下洋輔(p)のピアノソロは、現代にデュークがいたらこんなピアノを弾くかもと思わせられるような力感溢れるフレーズが次々に飛び出していきます。
四者フルパワーの圧倒的なエンディング!!

山下洋輔さんが、年末の骨折から短期間に回復してフルパワーでピアノを演奏して我々を安心させてくれました。
四者の強烈なパワーと美感に圧倒された一夜でした。

2019年4月27日土曜日

坂野尚子(fl)&塩川俊彦(gt) @JAZZ POLKADOTS

4月24日は、坂野尚子(fl)&塩川俊彦(gt) @JAZZ POLKADOTSを聴いてきました。


1曲目は、The Gentle Rain
塩川俊彦(gt) のギターの繊細なつま弾きから始まり、
坂野尚子(fl)の叙情的なフルートが聴かせます。
2曲目は、East Of The Sun (And West Of The Moon)
リズミカルなアクセントの効いた塩川俊彦(gt) のギターのイントロから軽快に開始し、坂野尚子(fl)のフルートが揺れるようにリズミカルなラインでわき出るフレーズを繰り出して行きます。


塩川俊彦(gt) の美しいコードワーク!!
3曲目は、Israel
ビル・エバンスの演奏で知られる名曲を塩川俊彦(gt) が選択。
アブストラクトなフルートとギターのサウンドがふっと収斂しておなじみのテーマを坂野尚子(fl)のフルートが叙情的に奏で、熱い展開のソロを聴かせます。
塩川俊彦(gt) のギターソロもコードワークに美しいシングルトーンが美事に決まります。


4曲目は、Quiet Now (Denny Zeitlin作曲)
塩川俊彦(gt) の和音が美しき響くイントロから、坂野尚子(fl)のフルートがじっくりバラードを歌い上げます。
塩川俊彦(gt) のメロディアスなソロも聴きものです。
5曲目は、Have You Met Miss Jones
塩川俊彦(gt) のリズミカルなコードワークでいかしたイントロが始まり、
坂野尚子(fl)のフルートが楽しげにはずむ豊かなラインのソロ!!
塩川俊彦(gt) のコードワークにオクターブも絡めたわくわくさせるようなソロ!!

2セット目
1曲目は、Bibi's Mood(Nicolo Stilo作曲)
塩川俊彦(gt) の低弦を聴かせた焦燥感をかき立てるようなかっこいいイントロ!
坂野尚子(fl)のフルートがクールにめくるめく展開のフレーズを奏でます。
2曲目は、Swingin` Shepherd Blues (Moe Koffman作曲)
いきなり坂野尚子(fl)のフルートがテーマから入り、美事なラインがつぎつぎに繰り出され,跳躍していきます。
塩川俊彦(gt) のブルージーなギターソロが圧倒的です。
3曲目は、Time Remembered (Bill Evans作曲)
坂野尚子(fl)のゆっくりしたテーマ開示から静に豊かに歌うフルート!
塩川俊彦(gt) の美しいサウンドのギターソロ!!
4曲目は、YOU MUST BELIEVE IN SPRING( Alan & Marilyn Bergman 作詞・Michel Legrand作曲)


坂野尚子(fl)がアルトフルートを取り出します。
深い響きのテーマを美しく歌い上げ、アルトフルートの深く美しい音色で、激しい感情を秘めて、しっとりとしたソロを歌い上げ、感慨深く聴かせます。


塩川俊彦(gt) の優しい響きのこぼれるようなギターソロ!!
5曲目は、I Mean You (Thelonious Monk作曲)
いきなり、強烈で鋭いモンクサウンドのテーマで開始し、坂野尚子(fl)の目まぐるしく上下降で躍動するラインのフルートソロ!
塩川俊彦(gt) のギターも躍動し、すさまじいコードワークを繰り広げます、
ここでの坂野尚子(fl)と塩川俊彦(gt) の丁々発止のインタープレイも聴きものでした。
アンコール
YOU DON’T KNOW WHAT LOVE IS (Gene de Paul / Don Raye)
フルートのインプロが空間に音を放ちどこに着地するのだろうかと思っていると、この名曲の美しいメロディーが浮かび上がります、しっとりと吹き始めるソロは熱く展開し凄絶ともいえる美をたたえていきます。
塩川俊彦(gt) のシングルトーンのギターが息を呑む美しさのソロを奏でます。



さらに、
Straight, No Chaser (Thelonious Monk作曲)

坂野尚子(fl)のフルートが、グルービーなテーマでいきなり開始し、自在にフレーズが跳躍していきます。
塩川俊彦(gt) のギターがリズムに乗ってエッジの効かせたコードワークにオクターブも交えた熱いソロで会場を沸かせます。
二人の相互に触発し反応し合う四小節交換も絶品です。
あっという間の2ステージでしたが、フルートとギターのデュエットとは思えないほど深い音楽の熱いステージを堪能しました。