2019年10月10日木曜日

お茶の水ナル50周年アニバーサリー 海野雅威トリオ 海野雅威- piano 
吉田豊 - bass 
海野俊輔 - drums

10月7日は、
お茶の水ナル50周年アニバーサリー 海野雅威3DAYS 3日目
海野雅威- piano 
吉田豊 - bass 
海野俊輔 - drums 
超満員でした。


 海野雅威(p)は、すさまじいテクニックと豊かな歌心あふれる天才ピアニストとして衝撃的なデビュー以来、日本を代表するピアニストとして活躍中に、渡米した。
私は、何となく武者修行にでているのだろうと思い込んでいていました。
一時帰国した海野雅威(p)に、何気なくいつ頃帰国するの?と質問したところ、
「米国でずっとやっていくんです」と返答され、思わず、そんなと絶句したことを思いだします。
それから11年がたちました。
米国では、ベティー・カーターを皮切りに、高名なミュージシャンと共演を続けるなど大活躍。
最近では、ロイ・ハーグロープグループのレギュラーピアニストとして世界中を飛び回っていました。
渦巻く熱気の中に無言でトリオが登場。
そのまま、海野雅威のソロで演奏が静かに開始。
流れるような美しいピアノサウンド!
スタンダードを連続してメドレー形式で演奏。

今夜も、昨年のロイ・ハーグロープグループ同様、MCなしで走り抜けるのか!

あの時も、全ての時間を演奏に打ち込んで、演奏者とお客様と共有したいという切実な思いのような意思をロイ・ハーグロープ(tp)や海野雅威(p),メンバー全員から感じました。

それから半年後にロイが天に召されるとは思いもしなかった。
海野雅威にとっては、どんなにショックなことなのか想像するだに悲しい日々でした。

そして、まさに今、ナルで、目前でまた、ひどく切実な感じでピアノを奏でる姿に強い感銘を受けました。



海野雅威は、衝撃的なデビュー時から、その超絶技巧に裏打ちされた伝統的なジャズピアノスタイルで、圧巻の音楽を紡いでいくさまは、ニューヨークに移住して11年でさらに洗練されたようです。

さらに、当夜の鬼気迫る演奏からは、何かから解き放されたような自由を感じました。ジャズの本場で、連夜活躍している実績から来るものなのか、わかりません。

素晴らしいステージを繰り広げ、スタンダード中心にいろんなナンバーを演奏しましたが、そんな曲がどうというより、海野雅威の音楽の溢れる渦潮に巻き込まれて翻弄されている自分がいることに気づきました。

ダイナミックでグルービーなプレイから、驚くほどコントロールされたピアニシモからそっと歌われる美しいメロディ達!
かと思うとYou Don’t Now What Love Isでの息を飲む美しいソロ展開!

そして、何とモーニンを勢いよく始める海野雅威の、目も見張る凄まじいブロックコードの連打で、これぞ、ハードバッブの魂!!
ボビー・ティモンズへの熱いリスペクトが心に届きます。

何曲か後には、何と枯葉を演奏します。
ゆったりしたテーマから始まる演奏は、トリオの全身全霊を込めた熱い思いが噴出します。
嫌というほど聴いた枯葉ですが、これほど鳥肌が立つほどスリリングな展開を聴くのは初めての経験で思わず震えてしまいました。 

吉田豊 - bass の美しい音色と重厚なプレイにため息をつき、

海野俊輔 - drums の繊細なサポートに、パワフルなソロに圧倒されました。

そう、海野俊輔が、今回の来日公演のサポートを行ったそうです。感謝、感謝です!
あっという間の2ステージでしたが、ジャズを生きる人の生き様そのものを音楽で見せつけられるようなライブでした。

海野君の最後の挨拶で立ち見のお客様の中にベースの名手の金森もとい、素晴らしいピアニストの北島佳乃子夫妻や、高橋徹ドラム師匠も遊びに来ていることに気づきました。
素晴らしいライブありがとうございました。

10月9日、海野くんは、8日間の滞在を終えて、ニューヨークではなく仕事の関係でブラジルに向かって出発しました。

追伸、海野君は、12月に、アメリカの超有望ボーカリストと再来日する予定だそうです😊
写真は、海野雅威の米国録音の新作CDです。グルービーでダイナミックで美しいソロに溢れた傑作アルバムです。









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