2019年5月15日水曜日

清水絵理子(p)セッションwith緑川英徳(as)、纐纈雅代(as)@小岩COCHI


510日、清水絵理 (p)セッションwith緑川英徳(as)、纐纈雅代(as) @小岩COCHI を聴いてきました。


ニューアルバムを発表して、好評の清水絵理子(p)、日本のアルト界を牽引する存在になっている緑川英徳(as)に、多方面で活躍中の纐纈雅代(as)という凄い組み合わせに期待は高まります。
1曲目は、スタンダード(曲名失念)から、
2アルトの美しいテーマ開示から。
纐纈雅代(as)の輝かしい音色でストレートな展開の叙情的なアルトソロ!
清水絵理子(p)のピアノのバッキングが美しい。
緑川英徳(as)の奥深い音色のアルトが美事なフレーズ展開のソロを聴かせます。
清水絵理子(p)の強いタッチでビート効いたピアノソロ!
2曲目が、モンクナンバーで、
清水絵理子(p)のピアノがミステリアスなムードで開始し、
緑川英徳(as)のすさまじい勢いで素晴らしいラインを展開するアルトソロ!
纐纈雅代(as)の高度なスケール展開!
セロニアス・モンクの複雑なハーモニーを纐纈雅代(as)の独特のラインでアブストラクトに強力に展開するアルトソロ!!
清水絵理子(p)のめくるめくようなコードワークに飛翔する右手のラインがきらめきます。
緑川英徳(as)、纐纈雅代(as)、清水絵理子(p)の三者のイマジネイティブな触発と反応が素晴らしい四小節交換!!
3曲目は、バラードで、Everything Happens To Me
清水絵理子(p)の美しいピアノソロがじっくり聴かせてイントロに入り、
纐纈雅代(as)が、美しい音色でしっとり歌い上げます。独特の装飾音をまじえたラインが聴かせます。
緑川英徳(as)の深々とした音色で繰り広げられる美しいソロの凄絶さ!
清水絵理子(p)の深い呼吸でゆったり繰り広げられる美しい旋律のピアノソロ!!
4曲目も、モンクナンバーで、Monk's Dreamだったかな?
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)の2アルトによる熱いテーマ演奏!!
名手・緑川英徳(as)のアルトからは、目を見張る勢いで次から次へと美事なフレーズが繰り広げられて圧倒されます。
纐纈雅代(as)のアルトからはモンクらしい複雑な和音構造を美事に反映したソロ展開!!
纐纈雅代(as)のアルトが次第に熱くなり飛翔し跳躍していきます!
清水絵理子(p)のバッキングに美事に反応し対話していくかのようです。
清水絵理子(p)の強いタッチで音を積み重ねてダイナミックにスイングするモンク解釈!!
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)のお互いに火を噴くようなソロ交換!!


2セット
1曲目は、East Of The Sun (And West Of The Moon)
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)が交互にゆったりしたテンポでテーマを美しく歌い上げます。
纐纈雅代(as)のビートに乗った美しいアルトソロは美しいフレーズを重ねていき、徐々に熱くなり遂には凄絶にシャウトするアルトが素晴らしい!!
纐纈雅代(as)のハードにフリーブロウイングするアルト演奏のバックボーンには、こういうジェントルな美しい音楽がしっかり息づいているんだなと痛感しました。
緑川英徳(as)のアルトソロは静かに開始し、一音一音きざむようにラインを描き、グルーブの効いたフレーズのほとばしるような展開に圧倒されます。
清水絵理子(p)のテンションの張ったピアノソロがこぼれるような美しい旋律を奏でます。

2曲目は、緑川英徳(as)の選曲で何と、オリバー・ネルソン作品の名曲  

Stolen Moments

清水絵理子(p)の深い響きのイントロから、

緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)の美しいテーマ演奏!

纐纈雅代(as)のアルトの太い音色で、キリコの絵画のような抽象的な表現力のぞくぞくするような展開がどこまでも続くような圧倒的なソロ!!

緑川英徳(as)の静謐な雰囲気のソロ開始から次第にじっくりラインを描いていき、熱く美事に歌い上げるアルトソロは心に突き刺さるようです。

清水絵理子(p)のピアノが静かな湖面に広がる波紋のようにソロを開始して、次第に美しい旋律線が浮き出てきて、目を見張るようなスケールの大きなピアノソロ!

緑川英徳(as)、纐纈雅代(as)、清水絵理子(p)の三者の美しいラインの応酬のソロ交換が素晴らしい!!

当夜の白眉ともいえる演奏でした。

3曲目は、Bud Powellナンバー Dance of the Infidelsだったかな?

緑川英徳(as)の勢いのあるテーマ開示に続いて、次第に燃え上がるような高速の超絶フレーズ展開が圧巻のビバップソロ!!

纐纈雅代(as)もこちらも素晴らしいビバップラインのソロ!!
次第に白熱化していき驚愕のスケール展開!!
清水絵理子(p)のピアノも勢いあるフレーズを次々繰り出すビバップソロ!!
4曲目は、素晴らしいバラードを三者で歌い上げ、
ラストナンバーは、何と、
ジョー・ザビヌルが作曲した Mercy, Mercy, Mercyでした。
この曲を私は実演で聴いたことが殆どありません。
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)と清水絵理子(p)でこのナンバーが聴けるとは驚きです。
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)が静かにテーマを開始し、次第にソウルフルに歌い上げていき、
纐纈雅代(as)のアルトがディープな音色でリズミカルなシャッフルリフを繰り返し、徐々に高揚し白熱化していき、息の長いフレーズで燃え上がります!
緑川英徳(as)がアタックの強いラインでパッションをほとばしるアルトソロ!
青白い炎が燃え上がるようなすさまじいアルトサックスソロが繰り広げられます。
清水絵理子(p)のピアノがクリアトーンでリリシズムをたたえた息を呑むような美しさのピアノソロ!!
緑川英徳(as)と纐纈雅代(as)がソウルフルにテーマを歌上げて圧倒的なエンディングとなりました。
緑川英徳(as)、纐纈雅代(as)そして清水絵理子(p)という素晴らしい組み合わせのライブは期待以上の熱く美しい大満足の一夜となりました。

0 件のコメント:

コメントを投稿