2019年4月23日火曜日

植松孝夫(ts)の72歳誕生日記念ライブ@新宿ピットイン 濱田省吾(ds)高橋陸 (b)北島佳乃子(p) 中島朱葉(as)ゲスト、松島啓之(tp)

4月15日は、テナーの巨匠・植松孝夫(ts)の72歳誕生日記念ライブ@新宿ピットイン。
メンバーは
濱田省吾(ds)、高橋陸 (b)、北島佳乃子(p)、中島朱葉(as)
ゲストに名手・松島啓之(tp) でした。



植松孝夫(ts)を1970年代に初めて聴いた時、その太い音色で、独特のスタイルで吹きまくる姿に新しいテナー奏者を感じたのでしたが、その印象は現在まで全く変わりません。
最近は、素晴らしい若手のリズムセクションに囲まれています。
北島佳乃子(p)には音楽的なことを任せているとのことでした。

1曲目のBlack Nile (Wayne Shoter)から、第1セットラストのWork Song(ナット・アダレイ)まで、怒濤の熱い演奏!!
植松孝夫(ts)のテナーサックス、中島朱葉(as)のアルトサックス、松島啓之(tp)のトランペットの三管のハーモニーがかっこよくて嬉しくなる!!
植松孝夫の枯れることない太い音色の粋なテナー。
そこから溢れ出る独特なサウンドのフレーズの粋なこと!!
まさにワンアンドオンリーなテナーサックスサウンドを聴かせてくれます。

北島佳乃子(p)のしびれる展開のグルービーなピアノプレイ!
濱田省吾(ds)の小気味好いドラミング!

絶妙なタイミングでソロイストをかっこよく煽ります。
高橋陸 (b)の重厚で太い音色のウォーキングベース!
美しいフレーズでじっくり聴かせるベースソロ!
中島朱葉(as)のカッコイイフレーズが奔流のように流れ出るアルトプレイ!!
松島啓之(tp)の目前で聴いていましたが、
聴者の耳に突き刺さるような輝かしい音色で流麗に繰り出されるフレーズの圧巻のトランペットソロ!!
バラードのBody And Soul は、中島朱葉(as)が、最近よくステージで取り上げている曲目です。 
植松孝夫(ts)が抜けて、
中島朱葉(as)と松島啓之(tp)のフロントで奏でます。
北島佳乃子(p)の印象的なストーリーを聴かせるような美しいイントロから入り、
松島啓之(tp)の深い音色で、じっくりと大きなスケールで歌い上げるトランペットソロ!!
中島朱葉(as)のゆったりと歌い上げるアルトソロ。
太い音色のアルトで歌心あふれるフレーズを繊細に編み上げて行きます!!
北島佳乃子(p) のクリスタルタッチの美しいトーンで絶妙なメロディーを奏でるピアノソロ!
そして、中島朱葉(as)の絶唱のように吹ききる圧倒的なカデンツァの素晴らしさ!!
セット最後は、三管のハーモニーで聴かせる熱いサウンドのワークソング


幕間中は、いつも本でも読んでいるのですが、ステージのドラムあたりでいろいろ打ち合わせしているみたいでした。
目線はiPadのままで、なんか調整しているのかなと思っていました。
そして、第2セットが始まり、目線上げると、なんとドラムセットには
名手・奥平真吾(ds)の飛び入りがありました。
25年ぶりの共演だそうです。

1曲目は、Now's The Time
三管の熱いコーラスでテーマが開始され、
植松孝夫(ts)の極上のビバップソロ!!
殆ど楽器上の指が動いていないように見えるのに、スピード感あふれるフレーズがこれでもかというぐらいに展開して行きます!!
奥平真吾の緊張感あふれるスネアに空間を切り裂くシンバルの衝撃!
中島朱葉(as)のアルトソロは、じっくり始めて次第に熱をおびてきて、

怒濤の勢いで圧倒的展開のバップソロを見せつけます。
松島啓之(tp)のハイノートヒットもまじえて、軽々と繰り出す暖かくて強烈な推進力あふれるトランペットソロに目を見張ります。
北島佳乃子(p)の強いタッチで弾く小気味よいフレーズのビバップソロは目まぐるしく展開し、抜群のタイミングで繰り出す美しいブロックコードで決めまくります。 
バラードの酒とバラの日々
植松孝夫(ts)の深く味わい深いテナーソロ!!
ストレートな展開から、次第にビターな音色で、想定外の展開のフレーズが次々にあふれ出て、植松孝夫(ts)ワールドの味わいをしみじみと感じました。
奥平真吾(ds)の繊細なブラッシュワークは、ステージにスポットライトをあてるかのように、ソロイストのサウンドに寄り添い深く支えていきます。
北島佳乃子(p)のピアノソロは、美しいメロディーラインを紡ぎ出していきます。
右手のころころところがるシングルトーンは泣かせます!!
アンコールは、なんとMoanin'でした。
三管によるカッコイイテーマ吹奏から、
松島啓之(tp)の痺れるようなかっこいい展開の熱いトランペットソロ!!
中島朱葉(as)の目を見張るようなスピード感あふれる素晴らしいアルトソロ!! 
北島佳乃子(p)のブルージーでファンクな味わいが小気味よいピアノソロ!
植松孝夫(ts)のファットでビターなサウンドで粋なフレーズを繰り出すテナーソロ!
あっという間の2ステージでしたが、燃えたライブとなりました。
植松孝夫(ts)の変わることない味わい深い音楽に圧倒され、
素晴らしいメンバーの植松孝夫(ts)への熱い思いの詰まった演奏に感動した一夜となりました。

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